【ねぇハシマミ】歌ってみたの録音と音源データを送る時に気を付ける事は?

ハシマミ(@hashimamusic)です。

クライアントさん向けの【ねぇハシマミ】シリーズ第四回です。

※【ねぇハシマミ】シリーズ … 普段どのような作業をしているのか、この作業はなんなんだろう…?お金を払ってきちんと作業をしてくれるのだとうか…などなど、クライアントさんがご依頼時に不安に思っていらっしゃいそうな事を少しでも解消できればと思い、始めました。

第四回は【歌ってみたの録音とデータを送る時に気を付ける事は?】です。

前回の「歌ってみたの録音で気を付ける事は?」の続きのような事と、

ご依頼時によくある質問「音源データを送る時に気を付ける事」を書いていきます。

私だけでなく、他のミックス師さんへの依頼時も知っておいて損はない事ですので、最後まで読んでいただけたら嬉しいです(^ ^)

歌ってみたの録音とデータを送る時に気を付ける事は?

歌っていない箇所は無音にせず雑音・ノイズは残して

頂戴するボーカル音源で多いのが、歌っていない箇所(イントロや間奏部分)を無音状態にしてあるデータです。

「え、雑音が入っていないほうが良いんじゃないの?」

と思うかもしれませんが、ミックス時に"ノイズ処理"という作業をしております。

※ミックス作業内容については下記記事を参考して下さい。

この"ノイズ処理"の作業の中で、歌っている時にバックで薄く聞こえる環境音や生活音のノイズを軽減するという事もやっているのですが、どのようなノイズが入っていて、どのように軽減するかを機材に検知させてノイズ除去を行っています。

その時に「歌っていない箇所」のノイズで、ノイズの種類や軽減範囲を検知します。

歌っている箇所では歌があるので、ノイズの検知が出来ません。

ですので、歌っていない箇所のノイズはカットせずにデータをお送り下さい。

頭出しをした状態で

頭出しとは、カラオケ音源とボーカルの歌うタイミングを合わせた状態で、イントロのボーカルが歌っていない所も含めて書き出しをしていただく事です。ハモリ(コーラス)パートがある場合も同様です。

初めて聴く曲でも大体は「ここから歌い出しかな?」という事はわかりますし、多くのクライアントさんが原曲の音源や動画を送って下さるのでそれを聞きながら歌い出しを合わせておりますが、少しアレンジをして歌ってあったり、原曲にはないハモリがあったり、カラオケ音源が原曲とは違うアレンジをしてあったり(アコースティックバージョンや、ワンコーラスのみ、間奏が省かれているなど)しますとボーカルデータを切り貼りして合わせていく作業が出てきてしまいますので、頭出しはクライアントさんにお願いをしております。

どうしても難しい場合は必ず原曲音源の添付をお願い致します。

ボーカルデータに不自然な所などが無いかご確認を

録音が完了したら、ボーカル音源の書き出し(エクスポートやバウンス)を行う前に、不自然な所などが無いかご確認をお願い致します。

たまに、カラオケ音源よりボーカル音源の方が尺(分数)が長い、逆に短い、一部分が抜けているなどのボーカルデータがございます。

確認をしてみると、1番が2回分あるですとか、ボーカル音源が途中で切れてしまっているですとか、2番のサビ部分だけが抜けていて無いなどのデータが多いように思います。

前回の記事でも、「音源を送っていただく前に一度ご自身でご確認を」とあるように、

ご自身の耳で一度お聞き下さいませ。

また、尺(分数)が異なるボーカル音源は書き出し時のエラーもあるかと思いますので、書き出したボーカル音源のファイル(「書き出し時の名前.wav」「書き出し時の名前.mp3」などの音声ファイル)の情報(マウス右クリックなどで見れます)で分数をご確認下さい。

カラオケ音源とボーカル音源のキーが合っているかご確認を

カラオケ音源とボーカル音源のキーが異なるデータは多く頂戴します。

データを送っていただく前に、ご自身が歌ったキーとカラオケ音源が合っているかご確認下さい。

カラオケ音源のキー変更をお願いされる事もありますが、殆どお断りをしております。

何故なら、キーの変更をする事により音質が悪くなってしまうからです。

原曲(本家)キーより+−1〜2の変更でしたらなんとか元のデータに近い音質ですが、+−3以上ですと明らかに劣化してしまいます(アコースティックな音源でしたらそこまで劣化は無いようですが)

カラオケ店で簡単に変更ができるので、そのように出来るのだろうと思われている方も稀にいらっしゃいますが、同じようには出来兼ねますのでご注意を。

録音を始める前に、歌いたいキーのカラオケがあるかのご確認をいただき、無さそうでしたらあるものでのキーで歌えないか歌い方の工夫をしていただいたり、カラオケ制作を依頼するというのも一つの手です。

私もピアノ伴奏のみか、しっとりした雰囲気へアレンジ(オーケストラ風や和風など)をしたカラオケ制作でしたら承っております。

こんなにたくさん気を付けないとだめなの?

と思われている方もいらっしゃるでしょう。

実際にクライアントさんに言われた事もあります。

前回と今回の記事では、世の歌い手さん・ミックス師さんがお互いに「そちらでやって欲しい」と思っている内容もあるかと思います。

ですが、歌い手さんには"ミックスで全ては解決できない"という事をご理解いただけたら嬉しいです。

録音の際にちょっと気を付けていただくだけで更に素敵な作品に仕上がりますし、音源データを送っていただく前に確認をしていただくだけで、スムーズなデータの受け渡しが出来るかと思います。

逆に、環境的に全てを気を付ける事が難しい歌い手さんもいらっしゃるという事も、ミックスエンジニアとして理解しておくべきだと私は思います。

折角ご縁で一緒に作品を作る事になったのですから、お互いにあれもこれもと求め過ぎず、気持ちよくやり取りが出来れば良いなと思います。